日常 OPテーマ 『ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C』
前回の『ブックマーク ア・ヘッド』から実に3年ぶりとなるコード進行解析。
当初はこのブログの重要なウェイトを占めると思い専用のカテゴリータグまで設けましたが、
今回でやっと2件目の記事になります。
音楽への意欲や情熱が薄れまくってる中、久々にビビッと来る曲に出会えたので、
即自力でコード採譜しました。
4/5 <エンディング>部分修正。
『ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C』
作詞・作曲・編曲:ヒャダイン(前山田 健一)
キーはFですが、所々でFmへと同主調転調しています。
<イントロ>
|BbM7|Am7 |Gm7 A7|Dm7 Cm7 | |BbM7|Am7 G#aug|Gm7 |F/C Fm/C|
IV→IIIm→IImと順次下降進行で降りてきます。
3小節目のGm7はキーFのIImであると同時にキーDmのIVmでもあるピボットコードの役割を果たし、
Gm7→A7は4小節目のDm7と合わせて、
サブドミナント→ドミナント→トニックのスムーズな進行となります。
Cm7はキーFにおけるドミナントマイナー。
これは次に続くBbM7(IV)へとアプローチ出来るドミナントコードです。
6小節目のG#augは、直前のAm7のドとミの音を保持したままルートを半音下げたコードで、
次のGm7に向かってベースが半音で下降するためのパッシングコードになります。
8小節目のFmは、やや強引な形で部分的に同主調転調しています。
<A>
|F |Edim A7|Dm7|Cm7 F7| |BbM7|F/A |Gm7|C7 |
Aメロはトニックからスタート。
2小節目のEdimは次のA7へのドミナントと捉えることが出来、
3小節目のDm7から見ればツーファイブ的な進行になります。
4小節目のCm7→F7も、次のBbM7から見てツーファイブになりますね。
さらに7〜8小節目のGm7→C7も、トニックFへ向かうツーファイブです。
<B>
|Am7 Dm7 |BbM7 C7|x3 |Bbm7 Cm7|N.C. |
Aメロラストのツーファイブを受け、Am7(IIIm)へと偽終止。
ここではIIIm→VIm→IV→V7という進行が3回繰り返されます。
さしずめ、逆王道進行とでもいったところでしょうか。
7小節目のBbm7(IVm)とCm7(Vm)は、これも強引な同主調転調。
8小節目のN.C.で一旦流れが切れるので、ケーデンスの意味合いは孕みません。
<C>
|F F/A |Bb C |x4 |Am7 |G#aug |Gm7|C7| |BbM7 Am7|Gm7 C7|F |F |
I→IV→Vの進行が4回繰り返されます。この上無く単純な進行で、どこかマヌケさすら覚えます。
9〜11小節目のAm7→G#aug→Gm7はイントロでも出てきた進行ですね。
11〜12小節目のGm7→C7はFをトニックとするツーファイブなのですが、
いろいろと無視してIVのBbM7へ強引に進行。
13小節目からはIV→IIIm→IImと順次下降し、Gm7→C7→Fでツーファイブ。
<サビ>
|EbM7|Dm7 Gm7|Am7 D7|Gm7 | |EbM7|Dm7 Gm7|Am7 D7|Gm7 | |EbM7|Dm7 Gm7|Am7 D7|Gm7 G7| |Cm7 | Gm7|Cm7 F7|Bb |
CメロラストのFはキーFのトニックでしたが、これをドミナントとみなしてキーBbへと転調。
とすると、前のF(V)とサビ頭のEbM7(IV)とを合わせて、またV→IVの進行が発生しています。
さて、IVで始まり1度下がってIIIm、4度上がってVImへ強進行。
Am→D7→Gm7は、Gmから見たツーファイブになります。
同じ進行を3回繰り返し、最後にG7が出てきます。
これは次のCm7から見たドミナントセブンスです。
15〜16小節目のCm7→F7→Bbは、もう何度も出てきましたツーファイブですね。
<エンディング>
|BbM7|Am7 |Gm7 A7|Dm7 Cm7 | |BbM7|Am7 G#aug|Gm7 |F/C Fm/C| |F |
サビラストのBbをピボットコードとして持続させ、キーFに戻って来ます。
イントロの進行と全く同じです。
半ばこじつけ気味に説明を入れてみましたが、どんなもんでしょうか。
理論的な解釈はおろか、コードの採譜すら間違っている可能性もありますが・・・。
全体を通して同主調転調が非常に効果的に使われています。
部分転調した音にメロディが的確に沿ってくるので、とても鮮烈でメロディアスな印象を受けました。
いやぁ面白い。勉強させていただきました。